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【独占】島田大翼〜夏暴君として生きる男

更新日:2020年6月10日

Covid-19によって世界中が引っ掻き回されている真っただ中の2020年、それでもやっぱり夏はやってくる。夏といえば、忘れてはならないのが「夏暴君・島田大翼」の存在だ。夏を愛し、夏に愛される男、夏暴君。今回はそんな夏暴君・島田大翼と夏について思いっきり掘り下げてみたいと思う。



★島田大翼(しまだ・だいすけ)1983年、熊本県阿蘇郡小国町生まれ。熊本高校を卒業後、上京し東京学芸大学へ入学。在学中にオペラシアターこんにゃく座と出会い、2005年に歌役者として入座。以降、数多くのオペラに出演中。(劇団公式プロフィール


――今日はどうぞよろしくお願いします。早速ですが、夏暴君って、なんですか?

 なにということはありませんが、2015年に花組芝居美斉津恵友さんと初共演しまして、そのしばらく後に会津若松で蝉の声を聞いたってことをTwitterに書いた流れで更に「蝉やクワガタがバシバシ体当たりしてくる季節になったらいい」というようなことを書きましたら、美斉津さんから「夏暴君」とお声掛けいただいたんですよ。それ以来夏暴君を自称しています。 ――それって蝉やクワガタが夏暴君なんじゃないんですか?  仮にそうだったとしても、私も等しく夏暴君です。 ――どう暴君なんですか?  夏が好きすぎて暴れまわりそうになるのを、ぐっと堪える夏暴君です。心の中でははしゃぎまわっていろんなものを壊しています。 ――現実に暴れまわるわけじゃないんですね。  それは人に迷惑をかけますから。


――夏暴君は夏のどういうところが好きで、夏に何をされるんですか?  動物ですから、どうしても寒くなってくると動きが鈍ってくるんですよ。動物といいますからにはある程度動いていたいですし、なるたけ元気でいたいですから、それは暑い方がいいです。何をするかと言われても別に夏のレジャーやイベントを積極的に楽しむわけでもありませんから、まあ音楽とかやってますね。職業柄。 ――冬でも音楽はやられますよね?  まあ仕事ですからやりますね。でも夏って音楽の季節って感じがするじゃないですか。ベンチャーズとか。音楽フェスとかも夏のイメージありますよね。 ――広瀬香美は?  それは冬です。でも私べつに広瀬香美じゃないんで。 ――ベンチャーズでもないですよね?  そうですね。


――なにか好きな「夏の音楽」とかってあるんですか?サザンとかチューブみたいな。  いっぱいありすぎて答えきれませんが…強いて言うと「夏の朝」みたいな曲が好きかもしれません。夏も好きですけど朝も好きなんですよね。陰キャのくせに陽キャみたいな好みで申し訳ないですが(笑) ――じゃあその「夏の朝」で好きな音楽は何ですか?  夏の朝って言われたらやっぱりハイロウズの「夏の朝にキャッチボールを」とかですかね。あとT-SQUAREの「夜明けのビーナス」とか、アグネス・チャンの「美しい朝がきます」とか。このへんになるともうただの朝の曲ってだけかもしれませんが、まあ雰囲気的に好きです(笑) ――夏の曲を尋ねてるんですが。  すみません。そしたらまあ、モーニング娘。の「サマーナイトタウン」とか好きですね。 ――それ夜の曲じゃないですか。  歌ってるのモーニング娘。なんで。朝の曲と見なして良いじゃないですか。


――夏の思い出とかありますか?  夏が来れば思い出すのは…はるかな尾瀬や遠い空ですかね。 ――オゼ?  高校三年の夏はやはり、グリークラブ(男声合唱部)や吹奏楽部の最後の大会があったり、文化祭や体育祭もあって燃えましたね。具体的になにがどうというのは多すぎて語れませんけれど、とにかく全部楽しかったという思い出です。 ――なにか一つくらいエピソード出ませんか?  夏休みに高校の音楽祭というのがあって、音楽系のいろんな部活が演奏をするんですよ。私はグリークラブや吹奏楽部やジャズ研や和太鼓などいろいろ兼部してしまっていたのでその時はすごくバタバタしてしまって、グリーの出番の時に学ランをどこに置いたかわからなくなってしまって。 ――夏なのに学ランなんですね。  それがグリークラブの正装なんです。もうみんな袖でスタンバイしてる状態なのに私だけ学ランを着てなくて、ただあたふたしてしまって。もうこれ以上お客さんを待たせるわけにもいかない、と思ってみんなに「もう行って」と送り出したんです。引退試合みたいなものなのに自分のミスでその舞台に立てなかったことがすごく悔しくて。モニター聞きながら舞台裏で泣いてましたね。 ――それは楽しくない思い出じゃないですか?  今思い出しても悔しくてたまらないです。 ――さっき全部楽しかったって言ってましたけど。  言ってないと思います。


――そろそろ夏ですね。もうだいぶ夏っぽくなってきました。  島田暦(しまだごよみ)ではとっくに夏ですね。 ――「島田暦」ってなんですか?  4月16日から10月15日までを夏と呼ぶ暦です。半年間も夏があると思うと、ウキウキしてしまいますね。 ――4月や10月だと、肌寒い日もありそうですね。  そのへんはやせ我慢といいますか、言い張るしかないんで。靴下が好きじゃないのでわりと、この半年くらいは基本的に素足で過ごしてますね。私、足臭いんですよ。 ――足はけっこうみんな臭いんじゃないですかね。  フォローありがとうございます。でも臭いことに変わりありませんから、気を付けて生きていくしかないです。熊本だと10月くらいまではけっこうみんな半袖着てる気がしますね。火の国ですし、あったかいですから。 ――地元の小国町は山の上ですよね。やっぱり暑いんですか?  小国はまあ、8月くらいになると朝がけっこう冷えますね。とはいえ暑いですよ。夏休みにプールで泳いで、そのあと友達が公文に行ったのを公文の玄関先でヘルメットかぶったまま待ってたら、そのまま寝てしまって。起きたら友達はいつの間にか帰っちゃってて、しかも私はすごく具合悪くなってしまって。熱中症になったんですよ。その頃は「熱射病」って言ってましたけどね。友達に置いて行かれたのも悲しかったし、体はきついし、さんざんだったなあーって。 ――それは楽しくない思い出じゃないですか?  踏んだり蹴ったりでしたね。 ――さっき全部楽しかったって言ってましたけど。  言ってないと思います。

――夏生まれなんですか?  1月8日生まれです。冬ですね。 ――冬生まれのくせに夏が好きなんですね。島田暦では、冬はいつからいつまでですか?  12月から2月までですね。 ――そこ普通なんですね。  冬は冬でまあ好きなんですよ。こたつとか風呂とか、あったかいとこに入ってぬくもるのが幸せです。春と秋がどうでもいいかな。桜の花も散ると道がごちゃごちゃするから葉桜のほうが好きです。 ――冬は寒さを楽しまないんですね。  夏もただ暑いだけが嬉しいわけじゃありませんから。暑い中でかき氷食べたり、プールに入ったり、キンッキンに冷えたビール飲んだりするのが楽しかったりするわけですよ。温度のコントラストを楽しむんです。冬も同じで、寒い中であったかいこたつに入ってアイス食べて…そのアイスが激辛だったりして。寒いのにあったかい!でもアイス冷たいけど辛くて熱い!みたいな。 ――そんな楽しみ方するんですね。  したことはないです。


――Covid-19のおかげで世の中パニックですが、今年の夏はどのように過ごされますか?  5月からはこんにゃく座で『ネズミの涙』『おぐりとてるて』の学校公演のツアーに行くはずだったんですが、全公演が中止になってしまいまして。そのあとこんにゃく座の9月公演『末摘花』も女性のみ出演という舞台ですから、9月頃までは舞台出演の予定が無い状態ですね。その9月に熊本の祭に参加する予定だったんです、だから8~9月は実家に帰ろうと思ってたんですけど、その祭も無くなってしまったので…半年ほど無職ですね。 ――最近は何してるんですか?  こないだ4月に、これまであやめ十八番で共演したメンバー数名でリモート演奏みたいなことをやってみたんです(自粛令の賜物)。そしたらけっこう楽しくて。そのあとこんにゃく座のメンバーともやってみて、そうこうしてるうちに映像の編集とか楽器を演奏するのが楽しくなってきて。そういえばそもそも、上京した頃はこういうことやりたかったんだよなーって思い出して、なんとなく動画作りとかを楽しんでますね。 ――インドアな夏ですね。  ステイホームな夏と言ってください。


結局のところ、なにがどう夏暴君なのかはよくわからなかった。しかしこの男が夏好きということだけは、きっと本当なのだと思う。昼も伸びて、いよいよ夏本番。夏への期待が高まる。

(聞き手:島田大翼)

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